EURの特徴~統合通貨?実験通貨?欧州全ての国で使用されない理由~

山之内流
EURの特徴とは

今回は、EURの通貨にどのような特徴があるのか、一緒に勉強していきましょう。

EUR(ユーロ)は為替取引において米ドルに次ぐ世界2位の通貨です。
EU加盟国のうち19の国で使用されていることから、統合通貨と呼ばれたりもしています。
ドルに次ぐ基軸通貨の候補として非常に期待されておりましたが、その実力はちょっと弱くなっております。

では、ドルが基軸通貨ならユーロは実験通貨?というお話をします。
ユーロはヨーロッパの単一通貨として1999年に誕生しました。実は意外と若いんですね。
そして2002年、FIFAワールドカップ日韓共催の年に流通が始まりました。

現在はEU加盟国28カ国の中19の国で使われております。
誕生当初は経済状況が違う国同士の通貨を統合するということで、これは世界初の取り組みでした。
なので、壮大な実験と言われておりました。
その結果、ユーロは統合通貨という呼び名の他に、実験通貨と呼ばれたり、複合通貨などと呼ばれておりました。

では、その実験はどうだったのか。
ユーロの導入には非常に厳しい条件があります。
世界においての経済圏の大きさや、流通量の多さからドルに次ぐキーカレンシーの候補として非常に期待を集めたユーロでしたが、2010年以降ギリシャ危機の影響もあり、外貨における割合は非常に低迷傾向にあります。

最近ですと、ブレグジット(EU離脱)に対しての注目を集めたり、何かと話題の尽きない通貨ですが、EU加盟国でありながらユーロを使用していない国があるというのは導入にあたって、物価、財政に関して非常に厳しい条件があるからです。
金融政策などの主権を欧州中央銀行(ECB)に譲るということが非常に嫌だという国もあるそうです。

代表例では、話題のイギリス(GBP)ですね。
そして、デンマーク、スウェーデンもユーロの導入を見送っております。

デンマークの通貨 デンマーククローネ(DKK)
スウェーデンの通貨 スウェーデンクローネ(SEK)

 

では、そんなにデメリットだらけなのか?というお話ですが、
もちろんユーロを導入するメリットもあります。
それは、米ドルの時にお話しした、為替変動のリスクを考える必要がなくなる。というところです。
ユーロの流通圏内の、人、物、お金の資産の行き来が活発になるということが考えられます。

しかし、デメリットはやはり一部の加盟国の財政の悪化がほかの加盟国にもリスクが及ぶ。ということが考えられるのではないでしょうか。
例えば、ギリシャ危機もそうですが、まさにこのデメリットの部分が顕著なのではないでしょうか?

ユーロの離脱がまた見送られ、為替の世界も様子見の相場が続いておりますが、このような背景があるんだなと考えるだけでも、またちょっと為替の景色が変わってくるのではないでしょうか?
ただただお金を稼ぐ作業がFX。なのかもしれませんが、こういったところを勉強することでまた違った楽しさや、違う側面、違う表情が見られるのではないでしょうか。

 

外貨革命 プロジェクト 山之内 悠